熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者−厚生労働省が予防を呼びかけ

気温上昇

5月に入り、沖縄・奄美地方が梅雨入りしました。季節は夏に向かい、気温と湿度が高い日が続くようになります。

5月11日、厚生労働省は、各地方自治体、各都道府県労働局に対し、熱中症予防を広く国民に呼びかける周知依頼の事務連絡を出しました。

熱中症とは、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまくはたらかなくなった結果、体内に熱がこもった状態です。
めまいや頭痛、痙攣などの症状が出ることがあり、救急搬送される例が後を絶たず、場合によっては死亡することもあります。
予防のためには、暑さを避け、こまめに水分を補給することが重要です。

熱中症は、炎天下で体を動かすといった、「熱」「多湿」を連想しやすい環境下にかぎらず、屋内でじっとしているときでも発症する可能性があります。熱中症について正しい知識を身につけ、体調の変化に気をつけましょう。周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。

消防庁発表「熱中症情報」によると、平成29年5~9月の熱中症による救急搬送人員総数52,984名のうち、満65歳以上は25,930名で、熱中症患者のおよそ49%は65歳以上の高齢者です。
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下しており、暑さに対するからだの調整機能も低下しているので、特に注意が必要です。

厚生労働省では、熱中症の予防法や、熱中症が疑われる人に対する応急処置の方法のほか、各省庁による熱中症関連情報へのリンクをまとめた熱中症予防リーフレットを発行しています。