5-1 ライフプランをたてる

私たちは学校を卒業して、社会に出て様々な体験をしてきました。日々の暮らしはもちろんですが、就職、再就職、結婚、子育て、親の介護といった体験です。

厚生労働省の発表している日本人の平均余命「平成25年簡易生命表の概況」を見ると、55歳男性の平均余命は27.44歳、同じく女性は33.07歳、60歳では男性23.14歳、女性28.47歳となっています。これからも多くの体験をしていかなければならないようです。

いざという時に困らないよう、どのような仕事をして暮らしていくのかはもちろん、「仕事をリタイヤしたら出身地に帰って暮らしたい」、といった暮らし方の選択、あるいは家の改築、子どもの結婚といったイベントを想定して、今後のライフプランを設計しておきたいものです。

ライフプランにはそれを裏付けるマネープランが必要です。例えば、共に55歳の夫婦が余命期間を生きるとして、基本的な生活費用だけで8000万円近く必要になります(現在月額40万円の生活費、65歳の定年後は70%、夫死亡後は50%の生活費として)。さらに、イベントの費用が必要です。一方、貯蓄や退職金、定年までの収入、定年後再就職した後の収入、年金といった、使えるお金がどの程度あるのかも知っておかなければなりません。

使えるお金と、かかる費用を年毎に比較してキャッシュフローをつくってみると、いつどの程度のお金が足りなくなるのか、不足分をどのように捻出するのかといった課題が分かってきます。

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