見送り方・旅立ち方

できるなら決めておきたい葬儀の形

家族・親族の死去に際して、避けられないのが葬儀(葬式)です。葬儀に対する知識や準備をあえて避けているケースもあるのですが、金銭トラブルが発生することも多く、遺族や周囲に禍根を残すことさえもあるので、ある程度の知識を持っていた方が得策でしょう。

例えば、最近は自宅で看取ることが少なく、病院で亡くなるケースが大多数です。自宅で亡くなった場合、突然で既往症がなく1年以上病院にかかった病歴がないと、医師は死亡診断書を出すことができません。そのため、警察の検死官による検死が必要になります。こういったことは、ほとんど知られていません。このように、些細なことではあっても、知らないと困ることが多いのです。

葬儀に関しては、関係する宗教・宗派、地域性あるいは当人の意志にそった対応をあらかじめ考えておくべきでしょう。一般葬儀・友人葬・密葬といった形式の違いも知っておいた方がいいかもしれません。日本の場合、大部分は仏教系ですが、神道やキリスト教系などの宗教に加え、無宗教の場合やセレモニー葬といった具合に多様化しているため、葬儀の形をめぐって起こりがちな家族、親戚間のトラブルを防ぐことが出来ます。

葬儀業者とのトラブル防止は、見積書をもらうこと

病院で亡くなり、待機していた病院出入りの葬儀業者に搬送してもらってそのまま葬儀へ、後で請求額を見て驚き、葬儀業者とトラブルになるということも多いようです。そうならないためには、見積書をもらう、あるいは搬送のお礼はその場で済ませ、葬儀への干渉をキッチリお断りした方が賢明でしょう。また、葬儀業者を事前に決めておくという方法もあります。

墓は寺院などの指定や、公共の墓地など各種ありますが、地域に根ざした葬儀業者がある場合はすべてを依頼することもできます。また、近年では「散骨」により墓地以外に遺骨を自然埋葬するケースも見られます。いずれにせよ生前から周囲に相談だけでもしておくと、いざというときに戸惑いが少なく、トラブル回避にもつながります。

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