田舎暮らしの詩 ~長野県伊那市より VOL.4~ 味噌作り

味噌は買うものと思っていませんか?
記事トップ画像の近くにも、全国的に有名な信州味噌の工場がありますが、
伊那では、まだまだ自分たちで味噌を作るひとが大勢います。

今日は、移住仲間たちと味噌仕込みをしました。
友人が自分で麹をおこしたと聞いて、急きょわたしも参加させていただいたのです。
それぞれが収穫した大豆を持ち寄って一緒に茹でました。
かまどに薪をくべ、おしゃべりを楽しみながら茹でると、
ゆっくりゆっくり大豆に熱が入っていきます。

美味しそうな香りが立ちはじめたところで、
一粒、味見をしてみました。

「あまーい!」

茹でただけでも、とても甘く美味しくなるのです。

柔らかく茹であがった大豆をつぶして、塩と麹と混ぜ合わせるだけで、味噌づくりはおしまい。
あとは、それぞれが持ち帰り、樽か甕に仕込んで一年間寝かせます。
時の経過とその土地の気候が美味しい味噌にしてくれるのです。
一緒に作った味噌でも、各々が保管する場所の湿度や温度などによって、味噌の味が変わってきます。
こんな風に、それぞれの家庭の味ができあがるのですね。

仲間たちと、「こうやって、味噌を作る時間があるのは幸せだよね。」という話をしました。
味噌に限ったことではありません。
おいしい湧き水を汲んでくる、鶏を飼って卵を食べる、米を作る、畑で野菜を作る、自分で木を伐りだし薪割りしてストーブの燃料にする、鹿狩りをして肉を食べる……。
お金をかけずに時間をかけることで、もっと豊かに暮らせるということを、移住して初めて実感しました。
現金収入はもちろん必要ですが、楽しめる範囲で丁寧に暮らすことは、とても幸せなことだと思います。

ゆっくりと過ぎていく時の流れ。
猫がのんびりと、わたしたちの味噌作りを見守っていました。

大山千佳

大自然のふところ、伊那谷からお届けしています。
伊那谷

職業

移住前 信託銀行 勤務
移住後 あがっとソロバン&学習塾 主宰

氏名

大山千佳(おおやまちか)

年齢

50歳

略歴

東京都出身。都立日比谷高校、青山学院女子短期大学卒。
信託銀行に26年間勤務し、事務・営業・本部企画に従事。
現在は、中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那谷の大自然の中、
小学生にソロバン、中学生に数学・英語を教える学習塾を主宰。

ターン状況

出身〜38歳 東京都品川区
38歳~47歳 東京都大田区
47歳〜 長野県伊那市

開業資金

1万円(教科書代)

ターンの理由

東京に住み、毎日朝から夜遅くまで仕事しながら、自分の本当の幸せは何か模索していました。
伊那で開催する染め物や味噌づくりのワークショップに通うようになり、風土・季節にそった生き方をしている移住者たちと知り合い、1年かけて移住を決意しました。

今の暮らしで気に入っていること

朝、鳥の鳴き声で目覚めること。
採れたての美味しい野菜を食べられること。

☞ 田舎暮らしの詩~長野県伊那市よりVOL.1~から読む