田舎暮らしの詩 ~長野県伊那市より VOL.11~ 素敵なプレゼント

大山千佳

大自然のふところ、伊那谷からお届けしています。

伊那谷

職業

移住前 信託銀行 勤務
移住後 あがっとソロバン&学習塾 主宰

氏名

大山千佳(おおやまちか)

年齢

51歳

略歴

東京都出身。都立日比谷高校、青山学院女子短期大学卒。
信託銀行に26年間勤務し、事務・営業・本部企画に従事。
現在は、中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那谷の大自然の中、
小学生にソロバン、中学生に数学・英語を教える学習塾を主宰。

ターン状況

出身〜38歳 東京都品川区
38歳~47歳 東京都大田区
47歳〜 長野県伊那市

開業資金

1万円(教科書代)

ターンの理由

東京に住み、毎日朝から夜遅くまで仕事しながら、自分の本当の幸せは何か模索していました。
伊那で開催する染め物や味噌づくりのワークショップに通うようになり、風土・季節にそった生き方をしている移住者たちと知り合い、1年かけて移住を決意しました。

今の暮らしで気に入っていること

朝、鳥の鳴き声で目覚めること。
採れたての美味しい野菜を食べられること。


中学生の塾を始めて3年経ちます。
通ってくる生徒さんたちから思いがけない素敵なプレゼントをいただくことがあります。
記事トップ画像は、学校帰りの草原でシロツメ草を摘んで作ってくれたハートの冠。

「ほら、ハートの影ができるんですよ」
生徒さんが庭のフキの大きな葉の上に、きれいなシルエットを作ってくれました。

生徒さんとわたしとハートのシルエット、まるで自分に娘が出来たような気持ちになりました。
彼女はもう塾を卒業してしまったので、会うこともなくなりましたが、思い出すたびに胸がキュンとします。

こちらは、道に落ちていた栗に顏を描いて持ってきてくれたもの。
「はいっ。先生にプレゼント!」
ちょっとわたしに似ているような(笑)

それに負けまいと、他の生徒さんは、我が家の敷石に顏を書いてプレゼント。
歩く道すがら、目につく物から様々なものを作り出す発想力に頭が下がります。

発想力と言えば、絶妙だったのがこちら。
用事があって塾をお休みする生徒さんが、わたしに残したメッセージ「今日ヤスム」です。

わたしが不在で、紙も鉛筆もなかったから石でメッセージしたのだそうです。
どんな顔をして石を並べていたのでしょう。
きっと夢中になって形のいい石を集めたのでしょうね。
想像すると、もうおかしくて、身体中の力が抜けてしまいました。

そして、先日もとびきりのプレゼントをいただきました。
マーチングバンドでサックスを吹いている生徒さんの引退コンサートでした。
ソロでサックスを吹く姿。照明の中、一人バトンを操る姿。切れの良い踊りで、みんなの中心に立つ姿。

塾にきて、「勉強むずかしい~」と言っているときとは、別人のように凛々しく堂々と舞台に立つ姿に感動して、涙があふれました。

ああ、こうして関われてよかったなぁ。
成長したなあ。
と感無量です。
一人ひとりがそれぞれの輝きを放ち、世界を照らす存在になってほしい。
そう思いながら日々、勉強のサポートをさせていただいています。


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